診療支援
治療

結節性紅斑,多型滲出性紅斑,Stevens-Johnson症候群
erythema nodosum,erythema exsudativum multiforme,Stevens-Johnson syndrome(SJS)
佐藤 智
(埼玉県立小児医療センター感染免疫・アレルギー科・医長)

Ⅰ.結節性紅斑

●病態

・発熱・関節痛などの症状とともに,両側下肢伸側に有痛性の皮下硬結を伴う紅斑を認める.

・病理組織学的には皮下脂肪組織における隔壁性脂肪織炎である.潰瘍化はなく,治癒後に瘢痕を残さない.

・原因として感染性,炎症性疾患,悪性疾患,薬剤性などが報告されている.

●治療方針

 鑑別と原因疾患の検索を行う.結節性紅斑そのものは予後良好な病態であることを家族に説明する.薬剤性が疑われる場合は被疑薬を中止する.

1.原因疾患に対する治療

 感染症により発症した場合には,感受性のある抗菌薬,抗ウイルス薬を投与する.

2.治療

 安静,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が第1選択薬となる.ステロイドは全身症状が重篤な場合に用いる.

Px処方例 下記のいずれかを用いる.

➊カロナール細粒 1回10mg/kg(成分量として) 頓用 4時間以上あける(発熱・疼痛時)

➋ブルフェン顆粒 1回10mg/kg(

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