●病態
・特発性肺ヘモジデローシスは,繰り返す肺胞出血によりヘモジデリンが肺胞に沈着する疾患である.
・血痰・喀血,鉄欠乏性貧血,胸部X線異常を三主徴とし,肺出血による呼吸器症状と貧血の症状の組み合わせによる症状を呈する.しかし,特に小児においては血痰・喀血は明らかでない場合も多く注意を要する.
・2大死因は急性期の大量出血と,慢性期の肺線維症・右心不全であるが,早期の免疫抑制療法により予後の改善がみられる.
●治療方針
肺出血を証明すると同時に,喀血・血痰・肺出血をきたす他疾患を鑑別し,原因が特定できない場合に本疾患と診断する.治療目標は,短期的には出血のコントロール,長期的には再燃を起こさないことである.
A.急性出血期
急性期には安静とし呼吸障害の程度に応じて呼吸管理を行い,貧血が強ければ輸血も行う.全身性ステロイドの投与を行い,重症度が高ければメチルプレドニゾロン(ソル・メドロール)パルス療
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