適応
汎発性血管内血液凝固症(DIC) 注意
1)臨床的にDICの状態にあることを確認した場合に限り使用
2)基礎疾患に対する積極的治療が不可能で,DICを回復させたとしても予後の改善が期待できない患者には原則投与しない
3)「造血器悪性腫瘍,感染症或いは固形癌」以外を基礎疾患とするDIC患者には投与経験は少なく,有効性及び安全性は未確立
用法
1日1回380U/kgを約30分かけて点滴静注(適宜減量) 注意
①7日間以上の投与経験は少なく,7日間以上投与した場合の有効性及び安全性は未確立.使用に際し,基礎疾患の病態,凝血学的検査値及び臨床症状等から血管内血液凝固亢進状態にあるか否かを総合的に判断した上で投与期間を決定し,漫然と投与を継続しないよう注意
②重篤な腎機能障害のある患者には,症状に応じ適宜130U/kgに減量して投与.本剤は主として腎臓から排泄.本剤130U/kgは,DIC患者を対象とした臨床試験において有効性が認められた用量
禁忌
1)頭蓋内出血,肺出血,消化管出血(継続的な吐血・下血,消化管潰瘍による出血)(出血を助長)
2)過敏症
3)妊婦・妊娠
注意
〈基本〉
①使用に際し,出血症状の観察・凝血学的検査を十分に行い,本剤によると考えられる出血症状の発現・増悪の際は投与中止
②投与中に重篤な腎機能障害が認められた時は以下のことに注意
a)重篤な腎機能障害に伴い出血症状の発現・増悪の際は投与中止
b)有効性が認められた場合には,血小板数,凝固・線溶系マーカー,出血症状に注意しながら,130U/kgまで減量を考慮
c)投与による有効性が評価できていない場合には,他の薬剤に変更することも検討.本剤130U/kgを重篤な腎機能障害患者に投与した経験は少ない
③他の血液凝固阻害剤で,脊椎・硬膜外麻酔或いは腰椎穿刺等の併用により,穿刺部位に血腫が生じ,神経の圧迫により麻痺に至ったとの報告→神経障害の徴候及び