ナプロキセン《ナイキサン》 | 医学書院

適応

1以下の疾患の消炎，鎮痛，解熱：関節リウマチ，変形性関節症，痛風発作，強直性脊椎炎，腰痛症，肩関節周囲炎，頸肩腕症候群，腱・腱鞘炎，月経困難症，帯状疱疹

2外傷後並びに手術後の消炎，鎮痛

3歯科・口腔外科領域における抜歯並びに小手術後の消炎，鎮痛

1日300～600mg　分2～3(増減)(空腹時回避)　〔痛風発作〕初回400～600mg　〔頓用及び外傷後・術後〕初回300mg注意他の消炎鎮痛剤との併用回避が望ましい

1)消化性潰瘍(PG合成阻害による胃血流量減少→悪化)

2)重篤な血液異常(さらに悪化)

3)重篤な肝機能障害

4)重篤な腎機能障害

5)重篤な心機能不全

6)重篤な高血圧症

7)過敏症(本剤，NSAIDs)

8)アスピリン喘息(NSAIDs等による喘息発作誘発)又はその既往歴(喘息発作誘発)

9)妊娠後期の女性

〈基本〉

①対症療法であることに留意

②慢性疾患(関節リウマチ，変形性関節症等)には以下を考慮

a)長期投与する場合には，定期的に尿検査，血液検査，肝機能検査等を実施

b)薬物療法以外の療法も考慮

③急性疾患には以下を考慮

a)急性炎症，疼痛，発熱の程度を考慮

b)同一薬剤の長期投与回避

c)原因療法があれば行う

④過度の体温降下，虚脱，四肢冷却等発現→特に高熱を伴う幼小児及び高齢者又は消耗性疾患患者では十分注意

〈検査〉

①17-KGSの測定に影響→測定72時間前までに投与を打ち切る

②血小板凝集を抑制し，出血時間延長→出血時間を測定する際は注意

〈その他〉NSAIDs長期投与中の女性に一時的な不妊の報告

〈合併・既往〉

①消化性潰瘍の既往歴

②NSAIDs長期投与による消化性潰瘍で，本剤の長期投与が必要であり，かつミソプロストールにより治療中→十分観察し慎重に(ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある)

③血液の異常又は既往歴(重篤な血液の異常を除く)→定期的に血液検