適応
1高血圧症,腎実質性高血圧症
2〔10mg錠除く〕1型糖尿病に伴う糖尿病性腎症
用法
11日1回5~10mg(増減) 但し,重症高血圧症,腎障害を伴う高血圧症又は腎実質性高血圧症の患者では2.5mgから開始が望ましい 21日1回5mg 但し,重篤な腎障害患者では2.5mgから開始が望ましい
禁忌
1)[過敏症]
2)血管浮腫の既往歴(ACE阻害剤等の薬剤による血管浮腫,遺伝性血管浮腫,後天性血管浮腫,特発性血管浮腫等)(呼吸困難を伴う血管浮腫)
3)デキストラン硫酸固定化セルロース,トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシス施行中
4)アクリロニトリルメタリルスルホン酸Na膜(AN69)を用いた血液透析施行中
5)妊婦・妊娠
6)アリスキレン投与中の糖尿病(但し,他の降圧治療でもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)
7)サクビトリルバルサルタン投与中又は中止から36時間以内
注意
〈基本〉
➊降圧作用に基づくめまい,ふらつき→運転注意
②手術前24時間は投与しないが望ましい
③〔1型糖尿病に伴う糖尿病性腎症〕投与初期(1カ月以内)に急速に腎機能の悪化や高K血症が発現する為,投与初期は血清Cr値及び血清K値を測定し,急速な腎機能の悪化や血清K値の上昇が認められた場合は減量或いは中止等処置
〈その他〉インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にACE阻害剤を投与することにより,低血糖が起こり易い報告
患者背景
〈合併・既往〉
①両側性又は片腎で腎動脈狭窄:不可(やむを得ない場合を除く)(腎血流量減少や糸球体濾過圧低下により急速に腎機能を悪化)
②高K血症:不可(やむを得ない場合を除く)(高K血症を増悪.又,腎機能障害,コントロール不良の糖尿病等により血清K値が高くなり易い患者では,血清K値注意)
③脳血管障害(過度の降圧が脳血流不全を惹起し,病態悪化