適応
心性浮腫,腎性浮腫,肝性浮腫
用法
1日1回4~8mg(増減)
禁忌
1)無尿(効果が期待できない)
2)肝性昏睡
3)体液中のNa,Kが明らかに減少(電解質失調)
4)デスモプレシン(男性における夜間多尿による夜間頻尿)投与中
5)過敏症(本剤,スルフォンアミド誘導体)
注意
〈基本〉
①利尿効果は急激に現れる為,電解質失調,脱水に注意し,少量から開始して,徐々に増量
②連用する場合,電解質失調が現れるので定期的に検査
➌降圧作用に基づくめまい,ふらつき→運転注意
④夜間の休息が必要な患者には,夜間の排尿を避ける為,午前中に投与が望ましい
〈その他〉
①特殊毒性:変異原性及び抗原性は認められていない.がん原性試験において,ラット18~9mg/kg群(浮腫の臨床最高用量の約68倍)の雌にのみ腎臓腫瘍の発生率の上昇が認められた.その他の器官・組織では特異的な腫瘍発生は認められていなかった
患者背景
〈合併・既往〉
①重篤な冠動脈硬化症又は脳動脈硬化症(急激な利尿が現れた場合,急速な血漿量減少,血液濃縮を来し,血栓塞栓症を誘発)
②本人又は両親,兄弟に痛風,糖尿病(痛風発作.糖尿病を悪化)
③下痢,嘔吐(電解質失調)
④手術前
⑤減塩療法時(低Na血症)
〈腎〉腎機能障害(腎機能障害が増悪.又,排泄遅延により血中濃度上昇) 〈肝〉
①肝性昏睡:禁忌(低K血症によるアルカローシスの増悪により肝性昏睡が悪化)
②進行した肝硬変症(肝性昏睡)
③肝疾患・肝機能障害(肝性昏睡)
〈妊婦〉妊娠初期又は妊娠している可能性には有益のみ(動物で,生後には消失する一過性の骨格異常,胎児の化骨遅延及び出生児の体重増加抑制,母体毒性) 〈授乳婦〉非推奨(動物で乳汁移行) 〈小児〉臨床試験は未実施.乳児は電解質バランスが崩れ易い 〈高齢〉以下に注意し,少量(4mg)から開始等慎重に
①急激な利尿は血漿量の減少を来し,脱水,低血圧等による立ちくらみ,めまい