適応
1アダムス・ストークス症候群(徐脈型)の発作時(高度の徐脈,心停止を含む)或いは発作反復時
2心筋梗塞や細菌内毒素等による急性心不全
3手術後の低心拍出量症候群
4気管支喘息の重症発作時
用法
点滴静注:0.2~1.0mgを等張溶液200~500mLに溶解し,心拍数又は心電図をモニターしながら注入.徐脈型アダムス・ストークス症候群においては,心拍数を原則として毎分50~60に保つ.ショックないし低拍出量症候群においては,心拍数を原則として毎分110前後に保つ 緊急時:急速な効果発現を必要とする時には,0.2mgを等張溶液20mLに溶解し,その2~20mLを静注(徐々に),筋注又は皮下注.心臓がまさに停止せんとする時には,0.02~0.2mgを心内に与えてもよい(適増)
禁忌
1)特発性肥大性大動脈弁下狭窄症(心収縮力を増強する為,左室からの血液流出路の閉塞が増強され,症状増強)
2)ジギタリス中毒(重篤な不整脈)
3)カテコールアミン(アドレナリン等),エフェドリン,メチルエフェドリン,メチルエフェドリンサッカリネート,フェノテロール,ドロキシドパを投与中
注意
〈適用上〉
配合炭酸水素ナトリウムのようなアルカリ剤と混合すると直ちに紅色~褐色になる為,混合を避ける
患者背景
〈合併・既往〉
①冠動脈疾患(心筋虚血)
②甲状腺機能亢進症(甲状腺機能亢進症に伴う諸症状が悪化)
③高血圧(血圧が上昇)
④うっ血性心不全(不整脈)
⑤糖尿病(血糖値が上昇)
〈妊婦〉有益のみ(動物で催奇形性が報告) 〈高齢〉少量から開始等慎重に.副作用が現れ易い
相互
〈併用禁忌〉カテコールアミン(アドレナリン),エフェドリン,メチルエフェドリン,メチルエフェドリンサッカリネート,フェノテロール,ドロキシドパ:重篤ないし致死的不整脈,場合により心停止を起こす(前記薬剤のβ刺激作用により,相加的に交感神経興奮作用が増強) 〈併用注意〉
1)β