診療支援
薬剤

ミドドリン塩酸塩新様式
216
midodrine hydrochloride
メトリジン Metligine(大正)
 :2mg D錠:2mg
ミドドリン塩酸塩(2 各社)

適応

本態性低血圧,起立性低血圧

用法

成人1日4mg 分2(増減) 但し,重症の場合は1日8mgまで増量出来る 小児1日4mg 分2(増減) 1日最大6mg

禁忌

1)甲状腺機能亢進症(ノルアドレナリン等と類似の作用を持つ交感神経刺激薬により過度な反応を起こす.本剤は,薬理学的に同様な反応を起こす)

2)褐色細胞腫又はパラガングリオーマ(カテコールアミンの過剰放出があり,病態を悪化)

注意

〈基本〉外国において,神経原性起立性低血圧に対する試験が実施.臥位血圧が過度に上昇した症例が報告されているので注意.動悸,頭痛等の症状は臥位血圧の上昇による場合が考えられる.臥位血圧の上昇は本剤の減量,または頭部を高くして寝ることで調節出来るが,臥位高血圧が続く場合は投与を中止 〈適用上〉徐錠

➊高温多湿を避け,服用時に取り出すよう指導

➋舌の上にのせ,崩壊後唾液のみで服用可能.又,水で服用も可

患者背景

〈合併・既往〉

①重篤な心臓障害(静脈還流量増加作用を介した心臓への作用を有している為,静脈還流を治療上抑制している患者等に投与する場合,病態を悪化)

②重篤な血管障害(閉塞性動脈硬化症等の重篤な血管狭窄のある患者に投与する場合,病態を悪化)

③高血圧(基礎疾患として高血圧がある起立性低血圧患者に使用する場合,過度の血圧上昇)

④前立腺肥大に伴う排尿困難(膀胱頸部のα受容体に作用する為,排尿困難を悪化)

〈腎〉重篤な腎機能障害(投与間隔を空けて使用.消失半減期の延長により血中濃度が持続)

〈妊婦〉妊C非推奨(動物で胎児への移行,吸収胚の増加,胎児体重低値及び骨化遅延,死胚胎児の増加及び骨化遅延) 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止(動物で乳汁中移行する報告) 〈高齢〉減量等注意

副作用

〈その他〉

1)精神神経(眠気,いらいら感)

2)消化器(悪心,腹痛,嘔吐,口内炎,腹部膨満感,便秘,下痢)

3)循環器(高血圧,動悸,心室

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