リラグルチド(遺伝子組換え)《ビクトーザ》 | 医学書院

適応

2型糖尿病　注意2型糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮．糖尿病以外にも耐糖能異常や尿糖陽性を呈する糖尿病類似の病態(腎性糖尿，甲状腺機能異常等)があることに留意

0.9mgを維持量とし，1日1回朝又は夕に皮下注　►1日1回0.3mgから開始し，1週間以上の間隔で0.3mgずつ増量　►1日0.9mgで効果不十分の場合，1週間以上の間隔で0.3mgずつ最高1.8mgまで増量可　注意

①1日1回朝又は夕に投与するが，投与は可能な限り同じ時刻に行う

②胃腸障害の発現を軽減のため，低用量より開始し，漸増．良好な忍容性が得られない患者では，減量を考慮．更に症状が持続の際は，休薬を考慮．1～2日間の減量又は休薬で症状が消失すれば，減量前又は休薬前の用量の投与を再開できる

1)過敏症

2)糖尿病性ケトアシドーシス，糖尿病性昏睡，1型糖尿病(インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので本剤を投与すべきでない)

3)重症感染症，手術等の緊急の場合(インスリン製剤による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない)

〈基本〉

①本剤はインスリンの代替薬ではない．インスリン依存状態を確認し，投与の可否を判断．インスリン依存患者でインスリンから本剤に切り替え，急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシス発現報告あり

②投与する場合は，血糖，尿糖を定期的に検査し，薬剤の効果を確かめ，3～4カ月間投与して効果が不十分な場合には，速やかに他の治療薬へ切り替え実施

➌使用にあたっては，低血糖症状及びその対処方法について十分に説明

➍低血糖症状あり→運転注意

➎急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)が現れた際は中止し，速やかに医師の診断を受けるよう指導

⑥胃腸障害が発現した場合，急性膵炎の可能性を考慮し，必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮する等，慎重に

➐投与中は甲状腺関連の症候の有無を