診療支援
薬剤

合剤
3299
イントラリポス Intralipos(大塚工)
 輸液:10% 250mL,20% 50・100・250mL 

適応

以下の場合における栄養補給:術前・術後,急・慢性消化器疾患,消耗性疾患,火傷(熱傷)・外傷,長期にわたる意識不明状態時

用法

1日10%液500mL又は20%液250mLを3時間以上かけて点滴静注(増減) ►1日脂肪として2g/kg以内

禁忌

1)血栓症(凝固能亢進により悪化)

2)重篤な肝障害(悪化)

3)重篤な血液凝固障害(出血傾向)

4)高脂血症(悪化)

5)ケトーシスを伴った糖尿病(ケトーシス亢進)

注意

〈基本〉

①静脈炎,血管痛,発熱,悪心・嘔吐,悪寒,顔面紅潮,頻脈,頻呼吸,胸部圧迫感等の急性症状→次の注意が必要

a)緩徐に注入

b)他の薬剤との混合不可.又血漿増量剤(デキストラン,ゼラチン製剤等)の投与後96時間までは投与回避

②連用する場合には肝機能,血中脂質濃度,血液像及び血液凝固能を定期的に検査

〈適用上〉

①点滴静注のみ使用

②残液は使用不可

③一度凍結したものは使用不可

④血管痛→注射部位変更,中止を考慮

⑤本剤の血管外漏出が原因と考えられる皮膚壊死,潰瘍形成が報告→点滴部位の発赤,浸潤,腫脹等の血管外漏出の徴候→中止し処置

⑥可塑剤DEHP〔フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕を含むポリ塩化ビニル製輸液セット等を使用した場合,DEHPが製剤中に溶出→DEHPを含まない輸液セット等の使用が望ましい

⑦本剤は脂肪乳剤であるため,接合部分がポリカーボネート製の輸液セットを使用した場合,その接合部分にひび割れが生じ,液漏れや空気混入等の可能性→注意

〈小児〉慎重に

①新生児,特に極小低出生体重児,呼吸障害,アシドーシスを伴う新生児,生後日数が短い新生児には脂肪処理能が低いので,以下の事項に留意

a)投与はできるだけゆっくり,例えば0.08g(10%製剤:0.8mL,20%製剤:0.4mL)/kg/時以下の速度で注入

b)脂肪処理能が更に低いと思われる症例においては血中脂質濃度を測定し,その著しい上昇を

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