適応
食事摂取量が十分にもかかわらず低アルブミン血症を呈する非代償性肝硬変患者の低アルブミン血症の改善 注意
1)適用対象:血清アルブミン値が3.5g/dL以下の低アルブミン血症を呈し,腹水・浮腫又は肝性脳症を現有するかその既往のある非代償性肝硬変患者のうち,食事摂取量が十分にもかかわらず低アルブミン血症を呈する患者,又は糖尿病や肝性脳症の合併等で総熱量や総蛋白(アミノ酸)量の制限が必要な患者.糖尿病や肝性脳症の合併等がなく,かつ十分な食事摂取が可能にもかかわらず食事摂取量が不足→食事指導を実施.肝性脳症の発現等が原因で食事摂取量が不足→熱量及び蛋白質含有薬剤を投与
2)以下の患者は肝硬変が高度に進行しているため本剤の効果が期待できないので投与不可
a)肝性脳症で昏睡度がⅢ度以上
b)総ビリルビン値が3mg/dL以上
c)肝臓での蛋白合成能が著しく低下
用法
顆1回1包(4.15g) ゼ1回1個(20g) 1日3回 注意
①本剤のみで必要アミノ酸の全ては満たすことはできない→使用時には患者状態に合わせた必要蛋白量及び熱量を食事等により摂取(1日蛋白量40g以上,1日熱量1,000kcal以上),特に蛋白制限患者の場合は,必要最小限の蛋白量及び熱量を確保しないと本剤の効果は期待できず,長期投与は栄養状態の悪化を招く恐れがあるため注意
②投与によりBUN又は血中アンモニアの異常が認められる場合,本剤の過剰投与の可能性があるため注意.又,長期の過剰投与は栄養状態の悪化を招く恐れがあるため注意
③2カ月以上投与しても低アルブミン血症の改善が認められない場合は,他の治療に切り替える等処置
禁忌
先天性分岐鎖アミノ酸代謝異常(メープルシロップ尿症においては痙攣,呼吸障害等の恐れ)
患者背景
〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉慎重に(生理機能低下:血中アンモニ