診療支援
薬剤

ヒドロキソコバラミン新様式E
3929
hydroxocobalamin
シアノキット Cyanokit(メルクバイオ)
 注射用:5g/V(生食液200mL1本+溶解液注入針+輸液セット(22G)1セット+単回使用一般静脈用翼付針(23G)1セット付)

適応

シアン及びシアン化合物による中毒 注意火災煙の吸入による中毒の場合,一酸化炭素等他の有毒物質による中毒の可能性があるが,シアン中毒では本剤の投与を可及的速やかに開始する必要があるため,シアン中毒が疑われる場合には,本剤の投与を開始

用法

〔初回投与〕5g(1V)を生食液200mLに溶解して,15分間以上かけて点滴静注 小児70mg/kg(但し,5gを超えない)を計15分間以上かけて点滴静注.尚,1V(ヒドロキソコバラミンとして5g)を生食液200mLに溶解して必要量投与 〔追加投与〕症状により1回追加投与可.追加投与する際には,15分間~2時間かけて点滴静注.総投与量は成人には10g,小児には140mg/kg(但し,10gを超えない)を上限

注意

〈基本〉

①本剤は,酸素療法の代用にならない→速やかに酸素療法

②チオ硫酸ナトリウムとの併用による有効性及び安全性は未確立

③亜硝酸アミルと併用による有効性及び安全性は未確立

〈検査〉以下の臨床検査に影響する可能性→注意

①臨床検査パラメータ:影響なし

a)血液生化学検査:Ca,Na,K,Cl,尿素,GGT

b)血液学的検査:赤血球,ヘマトクリット,平均赤血球容積(MCV),白血球,リンパ球,単球,好酸球,好中球,血小板

②臨床検査パラメータ:上昇(1機以上の分析器で10%以上の影響が認められる)

a)血液生化学検査:Cr,総ビリルビン(ジアゾ反応による検出では,下降),直接ビリルビン(ジアゾ反応による検出では,下降),TG,コレステロール,総蛋白,グルコース,アルブミン,Al-P

b)血液学的検査:Hb,MCH,MCHC,好塩基球

③臨床検査パラメータ:減少(1機以上の分析器で10%以上の影響が認められる)

a)血液生化学検査:ALT,アミラーゼ

④臨床検査パラメータ:予測不可(分析器の種類によって,不整合な結果が認められる)

a)血液生化学検査:リン酸塩,尿

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