適応
〔皮下・静脈内〕
1激しい疼痛時における鎮痛・鎮静
2激しい咳嗽発作における鎮咳
3激しい下痢症状の改善及び手術後の腸管蠕動運動の抑制
4麻酔前投薬,麻酔の補助
5中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛(シリは5のみ)
〔硬膜外・くも膜下〕(200mg製剤,100mgシリンジを除く)
1激しい疼痛における鎮痛
2中等度から高度の疼痛に伴う各種癌の鎮痛
用法
〔皮下・静脈内〕1回5~10mg 皮下注(増減) ►麻酔の補助として静注することもある ►中等度~高度の癌性疼痛の持続点滴静注・持続皮下注 1回50~200mg(増減) 〔硬膜外〕(シリを除く)1回2~6mg 硬膜外(増減) ►硬膜外持続 2~10mg/日(増減) 〔くも膜下〕(シリを除く)1回0.1~0.5mg(増減) 注意
①〔皮下・静脈内〕200mg注射液(4%製剤)は10mgあるいは50mg注射液(1%製剤)の4倍濃度であるので,1%製剤から4%製剤への切り替えは注入速度,注入量を慎重に設定し,過剰投与に注意
②200mg製剤は皮下・静注のみ
③〔硬膜外〕オピオイド系鎮痛薬を投与していない患者への初回投与は24時間以内の総量が10mgを超えない
④〔硬膜外〕十分な鎮痛効果が得られず,さらに追加投与が必要な場合には,患者の状態(呼吸抑制等)を観察しながら慎重に投与
⑤〔くも膜下〕患者の状態(呼吸抑制等)を観察しながら慎重に投与
⑥〔くも膜下〕原則追加投与や持続投与は行わないが,他の方法で鎮痛効果が得られず,安全性に問題がない場合のみ実施を考慮
!警告
硬膜外及びくも膜下投与は,投与方法に習熟した医師のみが,投与が適切と判断した患者のみに実施
禁忌
1)重篤な呼吸抑制(呼吸抑制増強)
2)気管支喘息発作中(気道分泌妨害)
3)重篤な肝障害
4)慢性肺疾患に続発する心不全(呼吸抑制・循環不全増強)
5)痙攣状態(てんかん重積症,破傷風,ストリキニーネ中