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GL肝硬変診療ガイドライン2020 改訂第3版
ニュートピックス
・アルコール性肝硬変に対して,これまで精神科医などに処方が限定されていた減酒治療薬(ナルメフェン)がe-ラーニングを受講することで内科医など一般医に処方可能となった(日本肝臓学会HP参照).
治療のポイント
・肝硬変の原因に対する各種根本的治療が進歩していることから,原因排除が可能な症例では除去に努める.
・各種合併症に対する治療は,「肝硬変診療ガイドライン」のフローチャートなどを参考にして専門医と相談して進める.
◆病態と診断
A病態
・肝硬変の代表的な合併症として腹水,肝性脳症などがあり,最終的には肝腎症候群などをきたして死に至る.
・腹水は門脈圧の上昇,低Alb血症による血漿浸透圧低下,腎血流量低下および尿細管での腎Na,水排泄不全などが相まって形成・維持されている.
・肝性脳症は腸管内の内因性エンドトキシンなどにより発生したアンモニアなどの中毒性物質に加えて,腸内細菌叢の乱れが重要な役割を果たしていることが明らかにされている.
・非代償性肝硬変の末期には強い腎血管収縮により腎における血流均衡の破綻を生じ,肝腎症候群が引き起こされる.また,非代償性肝硬変では顕著な栄養バランスの不均衡が生じており,適切な栄養管理が必要である.
B診断
・血液検査では肝予備能の低下を反映して血清Alb,ChE,TCの低下やPTの延長,血清ヒアルロン酸やⅣ型コラーゲン,M2BPGiなどの肝線維化マーカーの増加を認める.黄疸は重症化に伴って抱合能の低下を反映し,間接ビリルビンの割合が上昇することが多い.
・画像検査では肝表面の凹凸不整,脾腫,静脈瘤などの側副血行路の発達に加えて,腹水,肝の著明な萎縮などを認める.
・肝性脳症では,顕性脳症に加えて不顕性脳症が約1/3に認められるとされ,交通事故や転倒の原因になることから,ガイドラインにおいても
関連リンク
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