頻度 あまりみない
ニュートピックス
・軟骨炎を含む全身の治療抵抗性炎症をきたすVEXAS症候群ではUBA1遺伝子変異を有すること,RPの一部でも同様の変異がみられることが最近報告された.
治療のポイント
・不可逆的な臓器障害を抑えるため,早期より免疫抑制療法を開始する.
・特に下気道病変は生命にかかわるため,積極的な治療が必要である.
◆病態と診断
A病態
・全身の軟骨組織に原因不明の慢性かつ再発性の炎症をきたす疾患である.病変は耳介軟骨に多く,気道軟骨,鼻軟骨,関節軟骨にもみられる.下気道病変は,気管・気管支の虚脱により致死的となりうる.眼症状は半数でみられ,皮膚,心臓,神経病変や腎炎をきたすことがある.
B診断
・Damianiらの診断基準では,①両側耳介の再発性軟骨炎,②非びらん性炎症性多関節炎,③鼻軟骨炎,④強膜炎・結膜炎・角膜炎・ぶどう膜炎,⑤気道(喉頭・気管)軟骨炎,⑥蝸牛もしくは前庭機能障害(感音性難聴,耳鳴り,めまい),の6項目中3項目,もしくは1項目および陽性組織所見,もしくは2項目およびステロイド/ダプソン(ジアフェニルスルホン)治療に反応,を満たせばRPと診断される.
◆治療方針
炎症を鎮静化して炎症や軟骨破壊による不可逆的な障害を抑制することが望まれるが,確立された治療法はない.症状の程度に応じた治療が行われる.以下の免疫抑制療法は薬剤の安全性を熟知した膠原病・リウマチ専門医を中心として行われることが望まれる.
A鼻軟骨/関節軟骨のみ
Px処方例 まず1)を用い,効果不十分なときは2)を用いる.2)で効果不十分な場合,あるいは再燃を繰り返す場合には3)を追加する.
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