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ニュートピックス
・新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎では,非心原性肺水腫である急性呼吸促迫症候群(ARDS)をきたし呼吸不全に陥ることが知られている.
治療のポイント
・低酸素血症に対して,酸素投与などの対症療法をしながら,呼吸不全の病態が肺水腫によるものなのかを,まずは病歴と身体所見から迅速に評価し,追加の検査を進める.
・心原性肺水腫に対して,循環動態にも注意しながら,硝酸薬の投与や非侵襲的陽圧換気の利用を検討する.
・非心原性肺水腫に対しては,その誘因となった原因に対して,根本治療を行う.肺保護戦略を基本とした人工呼吸器管理を行うが,最重症例ではrespiratory ECMOを必要とすることがある.
◆病態と診断
A病態
・肺水腫は,肺胞腔および間質に過剰に水分(肺血管外水分量)が貯留し,その結果主に拡散障害により呼吸不全をきたす病態である.
・肺水腫は,心原性(うっ血性心不全,
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