頻度 ときどきみる
治療のポイント
・病院前(救出前)からの医療介入が必要な場合もあるため,受傷過程や形態の詳細な観察が必要となる.
・急性期の対応と,引き続き行われる集学的治療が必要となるため,多くの人的・物的医療資源が必要となる.
・災害時で多数の傷病者が発生した場合には,非被災地域の病院への広域搬送も考慮する必要がある.
◆病態と診断
A病態
・四肢などの骨格筋が長時間にわたって強い力で圧迫された結果,外傷と虚血により引き起こされる全身性の症候群である.
・直接の圧挫外傷に加えて,圧迫解除後の再灌流障害が原因となる.
・圧挫部位はコンパートメント症候群を起こし,創部からの感染による感染や敗血症を合併することがある.
・圧挫が解除されると,損傷された筋組織から放出されたKにより,高K血症や代謝性アシドーシス,ミオグロビンにより尿細管障害や急性腎障害を起こす.
・救出までに時間がかかるため,循環血液量減少性シ