頻度 あまりみない
治療のポイント
・細菌,真菌,結核,ノカルジアなどの菌種により,治療法が大きく変わる.基礎疾患や免疫抑制状態,手術後などにより起因菌が変化する.培養で起因菌が判明するまで,状況から推測して,広くカバーして治療を進める必要がある.
◆病態と診断
A病態
・副鼻腔炎,歯性膿瘍など隣接する感染巣からの侵入もあるが,通常は血行性に菌が脳に到達する.
・細菌性ではStreptococcus属,Bacteroides属が多く,手術後であればブドウ球菌が多い.
B診断
・突然の頭痛やてんかん発作,あるいは片麻痺,失語,半盲,小脳失調などの巣症状が時間や1日単位で悪化する場合に考える.発熱は50%以内.
・頭部MRIにおいて診断されるが,病期によって画像が大きく異なる.細菌性の場合には,早期には限局性のT2,FLAIR高信号を認め,のちに被膜が形成され,リング状の造影効果がある浮腫を伴った膿瘍がみられる
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/セフォタキシムナトリウム《クラフォラン セフォタックス》
- 治療薬マニュアル2024/セフトリアキソンナトリウム水和物《ロセフィン》
- 治療薬マニュアル2024/メトロニダゾール《アネメトロ》
- 治療薬マニュアル2024/バンコマイシン塩酸塩《塩酸バンコマイシン》
- 今日の治療指針2024年版/膿胸
- 今日の治療指針2024年版/感染性心内膜炎
- 今日の治療指針2024年版/肝膿瘍(細菌性)
- 臨床検査データブック 2023-2024/膿・穿刺液の細菌培養検査 [保]* 220点
- 新臨床内科学 第10版/【5】脳膿瘍
- 今日の整形外科治療指針 第8版/真菌による感染症
- 今日の小児治療指針 第17版/深在性真菌感染症
- 今日の小児治療指針 第17版/化膿性骨髄炎・関節炎