頻度 ときどきみる
治療のポイント
・慢性化すると非常に難治性の感染症であり,早期診断・早期治療が重要であることを念頭におく.
・起炎菌の同定が重要であるため,抗菌薬を投与する前に培養検査を行う.滲出がない場合は病巣部の穿刺培養や血液培養を考慮する.
・急性化膿性骨髄炎(急性骨髄炎)では,早期からの抗菌薬の静脈内投与が必要となる.
・慢性化膿性骨髄炎(慢性骨髄炎)では外科的治療を要する可能性が高い.
・可能であれば高気圧酸素治療(HBO:hyperbaric oxygen therapy)の併用も考慮する.
◆病態と診断
A病態
・急性骨髄炎は感染経路により分類され,歯周病など遠隔病巣からの血行性骨髄炎と,開放骨折や手術後,蜂窩織炎などの隣接病巣から波及する続発性の骨髄炎に分けられる.血行性骨髄炎は小児の長管骨骨幹端に多いとされてきたが,抗菌薬の普及により近年は減少しており,外傷や術後の続発性骨髄炎の割合が
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/セファゾリンナトリウム水和物《セファメジンα》
- 治療薬マニュアル2024/セファクロル《ケフラール》
- 治療薬マニュアル2024/レボフロキサシン水和物《クラビット》
- 治療薬マニュアル2024/ミノサイクリン塩酸塩《ミノマイシン》
- 治療薬マニュアル2024/セフォチアム塩酸塩《パンスポリン》
- 治療薬マニュアル2024/メロペネム水和物《メロペン》
- 治療薬マニュアル2024/クリンダマイシンリン酸エステル《ダラシンS》
- 治療薬マニュアル2024/セフジトレン ピボキシル《メイアクトMS》
- 治療薬マニュアル2024/(合剤)アモキシシリン水和物・クラブラン酸カリウム《オーグメンチン》
- 治療薬マニュアル2024/クリンダマイシン塩酸塩《ダラシン》
- 治療薬マニュアル2024/バンコマイシン塩酸塩《塩酸バンコマイシン》
- 治療薬マニュアル2024/テイコプラニン《タゴシッド》
- 治療薬マニュアル2024/リファンピシン《リファジン》
- 治療薬マニュアル2024/(合剤)スルファメトキサゾール・トリメトプリム(ST合剤)《バクタ バクトラミン》
- 今日の整形外科治療指針 第8版/真菌による感染症
- 今日の整形外科治療指針 第8版/術後椎間板炎
- 今日の整形外科治療指針 第8版/化膿性膝関節炎
- 今日の診断指針 第8版/脳膿瘍
- 今日の診断指針 第8版/メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症
- 今日の小児治療指針 第17版/化膿性骨髄炎・関節炎