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Ⅰ.そばかす(雀卵斑)
◆病態と診断
A病態
・主に両頬から鼻に,日光曝露で誘発される小さく境界明確な黄褐色から茶色の色素斑が多発する.小児期に発症し思春期に最も顕著となる.色調は夏季に増強,冬季に減弱し,加齢とともに消失する傾向がある.
B診断
・家族内発生が多いため,診断には問診が有用である.
◆治療方針
紫外線防御を行う.内服薬,外用薬は無効.自費診療で,IPL(intense pulsed light)やQスイッチまたはピコ秒レーザーによる治療を行う.
Ⅱ.肝斑
GL美容医療診療指針(令和3年度改訂版)
◆病態と診断
A病態
・主に両側の頬骨部から頬,額,口囲に対称性の褐色斑を生じる後天性の難治性色素異常症.
・紫外線曝露および女性ホルモンが主な悪化因子で,妊娠,経口避妊薬の服用,更年期を契機に発症することがある.光老化が基盤にある.
B診断
・後天性真皮メラノサイトーシス,老人性色素斑との鑑別