診療支援
治療

小児の慢性腎臓病
chronic kidney diseases in children
藤永周一郎
(埼玉県立小児医療センター・腎臓科科長)

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GLエビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023

ニュートピックス

・腎性貧血の治療薬として低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬,腎保護薬としてSGLT2阻害薬が選択肢となる可能性がある.

治療のポイント

・小児の慢性腎臓病(CKD)の原疾患の多くは,先天性腎尿路異常(CAKUT:congenital anomalies of the kidney and urinary tract)であり,罹病期間が長期であるため,成長・発達を考慮した管理が重要である.

・蛋白質制限や運動制限は不要であり,積極的に予防接種を行う.

・CAKUTでは,尿濃縮力障害,Na再吸収障害が存在するため,十分な水分摂取に加えて食塩補充も念頭におく.

・骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD),腎性貧血,高血圧などの合併症の治療を行う.

◆病態と診断

A病態

・小児CKDの原疾患として,91%が非

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