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治療のポイント
・眼瞼手術が主な治療になるが,外科治療前に内科的治療が第1選択の重症筋無力症の可能性も考慮する.
◆病態と診断
A病態
・上眼瞼挙筋または瞼板筋の作用不全に伴う上眼瞼の挙上障害により,上眼瞼縁の位置が低くなっている状態である.
・代償性に前頭筋を使って眼瞼を挙上するため,眉毛の挙上がみられることが多い.
・偽眼瞼下垂と区別する必要がある.眼瞼皮膚弛緩症では,たるんだ皮膚に眼瞼縁が隠されているために眼瞼下垂のようにみえる.他眼の上眼瞼後退や上下斜視に伴う偽眼瞼下垂もある.
・先天性と後天性に分けられる.
1.先天性
・ほかに異常を伴わない非進行性の小児の眼瞼下垂では,上眼瞼挙筋の形成異常に伴う先天眼瞼下垂を疑う.
・先天眼瞼下垂では下方視での上眼瞼下降が不十分である.
・上直筋麻痺を伴うこともある.
・外側翼突筋と上眼瞼挙筋の異常連合運動によるマーカス・ガン現象を伴うこともあり,口を開