適応
生命に危険のある以下の再発性不整脈で他の抗不整脈薬が無効か,又は使用出来ない場合
1心室細動,心室性頻拍
2心不全(低心機能)又は肥大型心筋症に伴う心房細動
用法
導入期:1日400mg 分1~2 1~2週間 維持期:1日200mg 分1~2(増減)
!警告
1)施設の限定:致死的不整脈治療の十分な経験のある医師に限り,諸検査の実施が可能で,緊急時にも十分に対応出来る設備の整った施設でのみ使用
2)患者の限定:他の抗不整脈薬が無効か,又は副作用により使用出来ない致死的不整脈患者にのみ使用〔副作用発現頻度は高く,致死的な副作用(間質性肺炎,肺胞炎,肺線維症,肝障害,甲状腺機能亢進症,甲状腺炎)が発現することも報告〕
3)患者への説明と同意:使用に当たっては,患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し,可能な限り同意を得てから,入院中に投与を開始
4)副作用に関する注意:長期間投与した際,血漿からの消失半減期は19~53日と極めて長く,投与を中止した後も血漿中及び脂肪に長期間存在する為,副作用発現により投与中止,或いは減量しても副作用はすぐには消失しない場合があるので注意
5)相互作用に関する注意:種々の薬剤との相互作用が報告されており,これらの薬剤を併用する場合,また本剤中止後に使用する場合にも注意
禁忌
1)重篤な洞不全症候群(洞機能抑制作用により洞不全症候群を増悪)
2)2度以上の房室ブロック(刺激伝導抑制作用により房室ブロックを増悪)
3)過敏症(本剤,ヨウ素)
4)リトナビル,ニルマトレルビル・リトナビル,ネルフィナビル,モキシフロキサシン,ラスクフロキサシン注射剤,バルデナフィル,シルデナフィル(勃起不全を効能又は効果とするもの),トレミフェン,フィンゴリモド,シポニモド又はエリグルスタットを投与中
注意
〈基本〉
①副作用発現頻度が高いことから,患者の感受性の個体差に留意して有効最低維