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7 甲状腺癌

甲状腺結節と甲状腺癌

超音波検査を行えば高頻度で甲状腺結節や甲状腺癌が発見されるが,過剰診断につながるため平均的リスクの無症候患者へのスクリーニング検査は勧められていない.

超音波検査では充実性,低エコー,辺縁不整,微小石灰化,前後径>横径であれば悪性腫瘍の可能性が高くなる.

超音波検査で甲状腺癌が疑われれば穿刺吸引細胞診(FNA)を行う.

健診における甲状腺結節性病変の発見率

甲状腺癌の頻度は超音波検査では0.5-1.3%,病理解剖では3.7-28.4%で認められるが,日本における臨床的に明らかな甲状腺癌の頻度は男性で2.0/10万人,女性で7.2/10万人である〔Nihon Rinsho. 2007 Nov;65(11):1953-8. PMID:18018554〕.


甲状腺癌の年齢階級別罹患率・死亡率(2018年)


5年相対生存率

前立腺癌や甲状腺癌の予後は良好であり,検診によ

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