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診断

5 粟粒結核

粟粒結核の臨床所見

寝汗や体重減少などの消耗を伴った発熱患者では鑑別の上位に挙げるべき疾患である.

咳や痰,消化管症状,リンパ節腫脹,肝脾腫,髄膜炎徴候などさまざまな症候を呈しうる.

成人結核の0.64-6.0%,成人肺外結核の2.9-20%,小児結核の1.3-3.2%が粟粒結核である〔Microbiol Spectr. 2017 Mar;5(2). PMID:28281441〕.


成人粟粒結核の症候


粟粒結核の画像評価

肺野にランダム分布の粟粒陰影を多数認めるのが典型的であるが,X線写真のみならずCTでも異常を認めないことがある.

胸部X線写真による粟粒結核の診断


胸部CTによる粟粒結核の診断

経気道的散布の結果生じる小葉中心性陰影と異なり,血行性転移の結果で起こる粟粒結核ではランダム分布(胸膜上にも分布)することが特徴であるが,両者の所見を併せ持つこともある.

粟粒陰影を呈する疾患

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