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22 肺炎随伴性胸水・膿胸

肺炎随伴性胸水・膿胸の疫学

肺炎随伴性胸水ではドレナージを要する複雑性肺炎随伴性胸水・膿胸を見極めることが重要である.

肺炎・肺化膿症からの波及が多いが,横隔膜下からの感染波及(肝膿瘍,横隔膜下膿瘍など),食道穿孔などによる膿胸も考える必要がある.

起因菌は口腔内のグラム陽性球菌,グラム陰性桿菌,嫌気性菌が多く,誤嚥性肺炎の起因菌と類似する.

胸腔内に肉眼的な膿を認める場合に膿胸とよぶ.肺炎随伴性胸水のうち,細菌に感染した胸水を“複雑性”,無菌性の胸水を“単純性”と分類する.複雑性はドレナージを必要とすることが臨床的に異なる.


肺炎随伴性胸水もしくは膿胸の原因(n=121)


複雑性肺炎随伴性胸水・膿胸の起因菌

市中感染では肺炎球菌(58.2%),緑色連鎖球菌(16.0%),グラム陽性嫌気性菌(11.7%)が多い〔Eur Respir J. 2011 Nov;38(5):1173-9.

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