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15 結核性髄膜炎・クリプトコッカス髄膜脳炎

結核性髄膜炎

亜急性の経過で脳神経障害を伴う髄膜炎は結核性髄膜炎の可能性が高い.

髄液所見はリンパ球優位の細胞数増多,蛋白高値,糖低値を認める.

髄液中ADAは結核性髄膜炎に比較的特異的な検査のなかでは最も感度が高い.

進行した症例では頭部CT/MRIで脳底部髄膜造影,結核腫,水頭症を認める.

髄液の抗酸菌染色・培養の感度は低いため,髄液は6mL以上採取し十分時間をかけて染色を確認する.染色と核酸増幅検査が陰性でも結核性髄膜炎を否定できない場合は,最低3回までは髄液検査を繰り返す.

結核性髄膜炎の症候

脳底部に肉芽腫を形成し,脳神経障害(特に外転神経障害)が生じやすい〔Eur J Intern Med. 2011 Jun;22(3):289-95. PMID:21570650〕.


結核性髄膜炎の検査所見

細菌性髄膜炎に対する抗菌薬投与を開始し,48-72時間後に髄液所見が改善していれ

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