診療支援
治療

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
Eosinophilic granulomatosis with polyangiitis:EGPA
川上 民裕
(東北医科薬科大学主任教授)

病態

 先行する気管支喘息と好酸球が関与する血管炎である.最も多い症状が神経症状で,四肢の多発性単神経炎を高率に認める.血管炎の国際会議でChurg-Strauss症候群から好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)へ病名が変更となった.

【頻度】やや女性に多く,平均発症年齢は30~60歳.欧米に少なく,日本人に多い.

【病因・発症機序】ANCA関連血管炎であり,ANCAサイトカインシークエンス理論といわれる免疫複合体が関与しない,ANCAを中心としたメカニズムが知られる.しかし,ANCA陰性も半数でみられ,好酸球の存在もあり,疾患特異的なメカニズムがあると推測されている.最近,eosinophil extra cellular traps(EETs)の関与が指摘されている.

【特に注意すべき臨床症状】最も多い症状が神経症状で,ほぼ必発ともいわれる.なかでも多発性単神経炎を高率に認める.上肢よりも

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