診療支援
治療

顔面肉芽腫
Granuloma faciale
宮垣 朝光
(聖マリアンナ医科大学准教授)

病態

 顔面肉芽腫は,組織学的に白血球破砕性血管炎を呈する原因不明の炎症性皮膚疾患である.はっきりとした機序は不明だが,補体の活性化を伴うⅢ型アレルギーが関与しているとする説がある.日光曝露や外傷,放射線照射が原因として想定されている.


診断

【鑑別診断で想起すべき疾患】酒皶,サルコイドーシス,深在性真菌症,非結核性抗酸菌症,皮膚エリテマトーデス,皮膚リンパ腫,偽リンパ腫,Sweet病,持久性隆起性紅斑などが鑑別となる.

【臨床症状からの診断】臨床的には,顔面に単発の紅褐色から紫紅色の結節・浸潤局面を呈することが多いが,多発する症例や顔面以外に症状を呈する症例も知られている.臨床症状のみで診断をつけることは不可能である.

【病理組織学的検査】病理組織学的には,grenz zoneを伴い,真皮の血管周囲に好中球,リンパ球,好酸球,形質細胞の混じた炎症細胞浸潤がみられる.毛細血管の拡張を伴い,血管壁に炎

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