病態
Langerhans細胞組織球症(LCH)は,形態学的,免疫学的にLangerhans細胞に類似したLCH細胞が腫瘍性に増殖し,炎症細胞浸潤を伴って組織障害を引き起こす疾患である.単一臓器型(single system disease)と多臓器型(multi system disease)に分類される.
【病因・発生機序】2010年にBRAFV 600E遺伝子変異が報告されて以降,さまざまなMAPK(mitogen-activated protein kinase)経路の遺伝子変異が報告され,本疾患の発症に強くかかわっていることが明らかとなった.
診断
【鑑別診断で想起すべき疾患】アトピー性皮膚炎,脂漏性湿疹,黄色肉芽腫など.
【問診で聞くべきこと】皮疹がいつから出現したのか,受診までどのような治療を受け,どのような経過をたどったのかを聴取する.一般には,難治性の脂漏性湿疹やアトピー性皮膚炎