病態
TSS,NTEDともに黄色ブドウ球菌Staphylococcus aureusが産生する毒素(主にTSST-1:toxic shock syndrome toxin-1,ほかにSE:staphylococcal enterotoxin)を原因とする.これらの毒素は,特異抗原に比べ非常に多くのT細胞を活性化することからスーパー抗原とよばれている.TSST-1は抗原提示細胞上のclassⅡ分子に結合し,さらにT細胞レセプター(TCR:T cell receptor)のVβ領域に結合することで,特定のVβを発現する膨大な数のT細胞を一気に活性化させる.これにより大量のサイトカインが産生され,このサイトカインの影響で他の免疫担当細胞からもサイトカインが産生されサイトカインストームの状態となり発症する.TSST-1やSEに直接的な細胞傷害性はない.
TSSは発熱,血圧低下や多臓器不全などをきた
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