頻度 あまりみない
GL肺癌診療ガイドライン2022年版―悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む
治療のポイント
・縦隔内に発生する原発性腫瘍のうち,胸腺,リンパ節,神経,心膜,縦隔胸膜,迷入甲状腺,迷入副甲状腺,脂肪組織から発生する縦隔内の腫瘍や嚢胞性病変を総称して縦隔腫瘍とよぶ.甲状腺腫瘍の縦隔内進展は縦隔腫瘍に含める.また,気管支,食道,心膜から発生する嚢胞は新生物ではないが,慣例的に縦隔腫瘍に含められる.発生臓器,発症年齢,良悪性,病理学的診断の点で多様な腫瘍が包含される.
・原発臓器の種類と悪性度によって,外科治療,薬物療法,放射線治療,およびこれらの組み合わせの治療が選択される.治療方針を決定するために,生検による病理診断が必要になることがある.
・最も頻度の高い疾患は胸腺上皮性腫瘍である.胸腺上皮性腫瘍には正岡病期分類とUICCによるTNM病期分類があり,病期診断によって治療法を決定する.