疾患を疑うポイント
●小児に多い.
●多巣性の炎症性中枢神経病変により脳症(意識障害,行動異常),てんかんなどを含む急性神経症候を生じる.
学びのポイント
●小児に多い.
●多巣性の中枢神経の炎症性病変に起因する脳症を含む中枢神経イベント,単相性が多いが再発例もある.
▼定義
感染後,ワクチン接種後あるいは特発性に自己免疫機序による脳脊髄の多巣性病変により脳症を含む神経症候を起こす中枢神経の急性炎症性脱髄疾患である.
▼病態
感染後やワクチン接種後の急性散在性脳脊髄炎では病原微生物とミエリンのエピトープに分子相同性があり,これによりT・Bリンパ球が活性化し炎症性サイトカインなど液性免疫も作用し自己免疫の機序で発症すると考えられている.
最近抗ミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋白(myelin oligodendrocyte glycoprotein:MOG)抗体陽性例が半数程度あることがわかってきた.
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