●病態
・涙腺・唾液腺を中心とした外分泌腺の障害を特徴とする,全身性の自己免疫性炎症疾患である.autoimmune exocrinopathyともよばれる.
・外分泌腺の障害により分泌量が低下し,眼乾燥・口腔乾燥や乾燥性角結膜炎,齲歯の増加や口臭などが生じる.
・発熱,関節炎,間質性腎炎,血小板減少症など全身の多彩な腺外臓器障害・症状をきたす.
●治療方針
治療は,①腺症状に対する治療,②腺外症状に対する治療に分けられる.腺障害は進行性と考えられるが,進行速度は個人差が大きい.したがって腺障害予防のために,小児患者に長期にステロイドを使うことは現時点では勧められない.
A.腺症状への治療
1.眼症状
a.不足する涙液の補充 容量の多い点眼薬は多くは防腐剤を含んでいる.特にベンザルコニウムは角膜を傷害するため,これを含まないものが望ましい.乾燥の程度の強い例では涙液中のムチンも不足しており,ムチン産生を
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/精製ヒアルロン酸ナトリウム《ヒアレイン》
- 治療薬マニュアル2024/ジクアホソルナトリウム《ジクアス》
- 治療薬マニュアル2024/レバミピド《ムコスタ》
- 治療薬マニュアル2024/(合剤)リン酸二カリウム・無機塩類配合剤《サリベート》
- 治療薬マニュアル2024/ブロムヘキシン塩酸塩《ビソルボン》
- 治療薬マニュアル2024/麦門冬湯
- 治療薬マニュアル2024/セビメリン塩酸塩水和物《エボザック サリグレン》
- 治療薬マニュアル2024/ピロカルピン塩酸塩《サラジェン》
- 治療薬マニュアル2024/プレドニゾロン《プレドニン プレドニゾロン プレドニゾロン プレドニゾロン》
- 治療薬マニュアル2024/プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム《水溶性プレドニン》
- 治療薬マニュアル2024/メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム《ソル・メドロール》
- 治療薬マニュアル2024/ミゾリビン《ブレディニン》
- 治療薬マニュアル2024/タクロリムス水和物《プログラフ》
- 治療薬マニュアル2024/ヒドロキシクロロキン硫酸塩《プラケニル》
- 治療薬マニュアル2024/ミコフェノール酸 モフェチル《セルセプト》
- 今日の治療指針2024年版/亜鉛
- 今日の治療指針2024年版/シェーグレン症候群
- 今日の治療指針2024年版/ドライアイ
- 今日の小児治療指針 第17版/口内炎,鵝口瘡,舌の疾患
- 今日の小児治療指針 第17版/唾液腺疾患
- 今日の小児治療指針 第17版/皮膚・粘膜カンジダ症