診療支援
検査

検査計画の進め方 膠原病・自己免疫疾患
山本 一彦
(理化学研究所生命医科学研究センター・センター長)

Ⅰ.膠原病・自己免疫疾患の臨床検査


 膠原病(collagen disease)とは,多臓器の結合組織病変,特にフィブリノイド変性のある病変を生じる疾患として提唱された概念である.膠原病は全身性の自己免疫疾患であり,関節,皮膚,筋,腎,心,肺,消化器,神経,血液など多くの臓器が侵される.古典的膠原病として,全身性エリテマトーデス(SLE),強皮症(SSc),多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM),関節リウマチ(RA),結節性多発動脈炎(PAN)がある.リウマチ熱は病因(溶連菌)が明らかなので膠原病からは外す方向にある.その他膠原病類縁疾患として,混合性結合組織病(MCTD),Sjögren症候群,PAN以外の血管炎症候群〔抗好中球細胞質抗体(anti-neutrophil cytoplasmic antibody;ANCA)関連血管炎,大動脈炎症候群,側頭動脈炎など〕,成人Still病,Behç

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