基準値
●CLEIA法(SRL)
・男性:39.4~340ng/mL
・女性:3.6~114ng/mL
●LA法(BML)
・男性:21~282ng/mL
・女性:5~157ng/mL
●金コロイド凝集法
・男性:40~100ng/mL
・女性:20~70ng/mL
測定法 CLEIA,LA,金コロイド凝集法
検体量 血清0.3mL
日数 2~4日
目的 ①体内の貯蔵鉄量の把握,②組織の崩壊,炎症性サイトカインの作用の推測
Decision Level
●12ng/mL未満(減少)
[高頻度]鉄欠乏性貧血,潜在性鉄欠乏(妊娠,月経,成長,鉄摂取量低下など) [可能性]Huntington病 [対策]血清鉄,ヘモグロビン濃度,鉄結合能などを調べ鑑別診断を行う
●基準値上限以上(増加)
[高頻度]成人Still病,血球貪食症候群,急性白血病,慢性骨髄性白血病の急性転化,悪性リンパ腫,多発性骨髄腫,細網肉腫,原発性肝癌,転移性肝癌,膵癌,肺癌,乳癌,ヘモクロマトーシス,ヘモジデローシス,再生不良性貧血,無効造血,輸血後鉄過剰症,サラセミア,慢性炎症性疾患に伴う貧血,膵炎,肝炎,心筋梗塞 [可能性]胃癌,大腸癌 [対策]悪性腫瘍が疑われる場合には,画像診断,血液学的検査により検索を行う
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
フェリチンは内部に2,500個もの鉄を収容する巨大球状蛋白で,肝,脾,骨髄などの網内系細胞の他,心,肺,腸管などほぼ全身に分布している.フェリチンの発現は,過剰の鉄イオンにより,フェリチンmRNA上のiron responsive element(IRE)とその部位の結合蛋白(IRE-BP)が離れると促進されることが明らかになっている.その機能は鉄の貯蔵と細胞内鉄の毒性解消であり,血清フェリチン濃度は貯蔵鉄量とよく相関し,健常者では血清フェリチン1ng/mLが貯蔵鉄8~10mgに相当する.しかし,悪
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