Decision Level

　ASTはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの略．GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)と同義だが，ASTが使われる傾向にある．

●1,000IU/L以上(高度増加)

[高頻度]ウイルス性急性肝炎(極期)，ウイルス性慢性肝炎の急性増悪　[可能性]劇症肝炎，薬物性肝障害，虚血性肝炎(ピーク時)　[対策]感染源，薬物，血圧低下の問診．ALT，LDと比較．肝炎ウイルスマーカーの検索．総ビリルビン，PTの測定．アルブミン，ChE，総コレステロールの測定．腹部超音波

●500～1,000IU/L(高度増加)

[高頻度]ウイルス性急性肝炎(極期)，ウイルス性慢性肝炎の急性増悪　[可能性]急性アルコール性肝炎，薬物性肝障害，肝炎ウイルス以外のウイルスによる急性肝炎，総胆管結石，心筋梗塞　[対策]感染源，薬物，腹痛，飲酒，胸痛の問診．ALT，LDと比較．γ-GT，ALPの測定．肝炎ウイルスマーカーの検索．総ビリルビン，PTの測定．アルブミン，ChE，総コレステロールの測定．赤沈，CK，白血球数，心筋トロポニンTまたはIの測定．心電図，腹部超音波

●100～500IU/L(中等度増加)

[高頻度]ウイルス性慢性肝炎　[可能性]自己免疫性肝炎，急性アルコール性肝炎，薬物性肝障害，脂肪肝，肝炎ウイルス以外のウイルスによる急性肝炎，閉塞性黄疸，原発性胆汁性胆管炎(PBC)，心筋梗塞，筋肉疾患，溶