基準値 1%耐性率
測定法 比率法(固形培地,液体培地),微量液体希釈法,遺伝子検査
日数 最大3~4週間(方法による)
目的 結核治療効果の推定
Decision Level
■判定方法
抗酸菌に対する薬剤感受性試験は,結核菌,非結核性抗酸菌および迅速発育性抗酸菌の分類によって方法が異なる.しかし,薬剤感受性試験であることから,分離した抗酸菌を一定濃度の抗結核薬に曝露したのち,発育の有無を評価する「表現型試験」と,抗結核薬の作用に関連する遺伝子の変異を評価する「遺伝子型試験」に分類ができる.本項では,日常的に利用可能である,比率法,微量液体希釈法,遺伝子検査について記す
●表現型試験
①比率法:結核菌の集団中に含まれる耐性菌の比率を測定する定性試験で,1%以上の耐性菌の有無を判定する.多剤耐性結核菌の場合は,10%の耐性菌の有無が参考になる場合がある
②微量液体希釈法:得られたMIC値から,感性(S),耐性(R)および判定保留(I)を判定する
●遺伝子型試験
抗結核薬の耐性に関連する遺伝子の変異を検出した場合,該当の抗結核薬は耐性である
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
●比率法
●ピラジナミド(pyrazinamide,PZA)以外の抗結核薬の判定
菌原液(1mg/mL)の100倍および10,000倍希釈液を作製し,感受性試験培地に接種する.対照培地に接種した10,000倍希釈液と薬剤含有培地に接種した100倍希釈液のコロニー数を比較する.100倍希釈液を接種した薬剤含有培地上に発育したコロニー数が,10,000倍希釈液を接種した対照培地の発育コロニー数と「同じ」または「対照培地より多い」場合,耐性菌の割合は「1%以上」と判定される.発育コロニーの差が10%以上であれば,「10%以上」と判定される.
●PZAの判定
PZAは酸性環境下で有効であることから,感受性試験も酸性環境下で実施する必
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