基準値 陰性
測定法 ウレアーゼ法
検体量 内視鏡的に生検採取された胃粘膜組織
日数 30分~2時間(キットによる)
目的 Helicobacter pylori感染の有無の判定
Decision Level
●陽性
[高頻度]H. pylori感染者 [可能性]偽陽性は少ない [対策]除菌治療を行う.除菌後の陽性患者(一次除菌失敗例)では,再治療(二次除菌)も保険が適用(1回のみ)される.「ヘリコバクター・ピロリの検査」の項を参照→
●陰性
[高頻度]H. pylori非感染者 [可能性]迅速ウレアーゼ試験は他の検査に比して,感度が低く10~20%の偽陰性が含まれる.特に,除菌薬服用中/服用直後,除菌以外の目的での抗菌薬服用中/服用直後,プロトンポンプ阻害薬(PPI)服用中/服用直後などでは,偽陰性となりやすい.また,上部消化管出血直後でも偽陰性となることが多い [対策]本試験陰性でも,H. pylori感染が疑われる場合は,他の検査も行う
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
H. pyloriはウレアーゼ活性を有し,尿素を分解してアンモニアを生成する.本試験は尿素を含む試薬に検体(生検組織)を加え,H. pyloriウレアーゼにより生ずるアンモニアによるpHの上昇を指示薬の色調変化で目視判定する.
[関連する検査]
本検査と尿素呼気試験(UBT)は同じくH. pyloriのウレアーゼ活性を利用するが,UBTのほうが感度に優れており,内視鏡を必要としない.本検査は内視鏡検査時に迅速に結果を得るのに適している.
採取保存
内視鏡下生検で採取後,直ちに検査に用いる.H. pyloriの胃内分布は必ずしも均一ではなく採取部位により偽陰性となることがあるため,幽門前庭部大彎と胃体上部~中部大彎の2カ所からの生検で診断することが推奨されている.保存不可.
薬剤影響
本試験は感度が低く,H. pylori
関連リンク
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