基準値 陰性
測定法 イムノクロマト法
検体量
・鼻咽頭ぬぐい液適量,鼻腔ぬぐい液適量
NOTE 咽頭ぬぐい液不可,唾液不可
日数 30分ほど(外来検査)
目的 COVID-19を疑う患者を対象としてSARS-CoV-2感染またはRSウイルス感染症の診断補助
Decision Level
●陽性
[高頻度]COVID-19またはRSウイルス感染症 [可能性]SARS [対策]COVID-19を疑う患者を対象とする.無症状者には適用しない.病歴と渡航歴を確認
●陰性
[高頻度]ウイルスの非存在,回復期.RSV感染の極初期 [可能性]偽陰性.陰性でもそれぞれの疾患を否定できない [対策]無症状者には適用しない.翌日再検査するか,核酸検出検査を試みる
●判定不能〔対照(C,確認)の部分にラインが現れない〕
[高頻度]キットの不具合 [可能性]抗原が多量の場合 [対策]再検査,または新型コロナウイルス・RSウイルス核酸同時検出を実施
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
鼻咽頭ぬぐい液・鼻腔ぬぐい液に含まれるRSウイルス融合糖蛋白質(F)またはSARS-CoV-2のヌクレオカプシド蛋白質(N)をイムノクロマト法で検出する.この2つのウイルスの感染症の臨床所見は類似するので迅速な鑑別に有用である.
[感度・特異度]
最小検出感度:SARS-CoV-2で数千コピー/反応,RSVで数千~数十万TCID50/mL(ウイルス株による,これは数千~数万RNAコピー/反応相当).SARS-CoV-2感染症の発症から9日目以内の検体では感度70%程度,特異性ほぼ100%とされる.RSV感染症の場合,感度75~90%程度,特異性99%とされる.ただし,高齢者においては感度が低いとされる.SARS-CoV-2とSARS-CoVのN蛋白質アミノ酸配列は89.1%同一であり,交差反応が陽性である.
[関連する検査]
2022年8月末時点で
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