基準値

・FA：血清10倍未満

・EIA：陰性(1.0未満)

NOTE　EBV抗体にはVCA抗体IgG，VCA抗体IgM，VCA抗体IgA，EA抗体IgG，EA抗体IgM，EA抗体IgA，EBNA抗体などがある

測定法　FA，EIA

検体量　血清各0.2～0.5mL

日数　2～5日

目的　EBウイルス感染症が疑われた場合の診断補助

NOTE‍　^＊保険点数：206点(グロブリンクラス別ウイルス抗体価：IgG型ウイルス抗体価またはIgM型ウイルス抗体価を測定した場合に算定)，79点(ウイルス抗体価)

Decision Level

●高値

[高頻度]伝染性単核症(IM)，EBウイルス関連性血球貪食性リンパ組織球症(血球貪食症候群)，慢性活動性EBV感染症，Duncan病(X連鎖リンパ増殖症候群)，Burkittリンパ腫，上咽頭癌　[対策]PCR法によるEBV・DNA(定性，定量)，in situハイブリダイゼーション法によりEBER1(EBV encoded small nuclear RNA1)検出などを必要に応じて行う

異常値のでるメカニズムと臨床的意義

　EBウイルス(Epstein-Barr virus；EBV)は，Burkittリンパ腫の培養細胞中に見出され，発見者名に由来している．

　EBVは，一般に唾液を介して伝播する．新生児のほとんどが母親からの移行抗体による抗体陽性で，移行抗体が消失する生後6カ月頃から，初感染が成立する．2～3歳までに，70％前後，通常不顕性感染のまま抗体を獲得し，成人の抗体陰性は少ない．乳幼児期の感染の割合は国，地域により異なり，衛生環境，生活環境に左右されている．乳幼児期から思春期にかけ，まれにIMとして発症する．

　EBV感染症は，EBV特異抗体の検出により，診断が可能となる．すなわち，EBV核抗原(EBV determined nuclear antigen；EBN