基準値 陰性
測定法 ELISA
検体量 血清約0.2mLほど(採血日時を記録)
日数 1日
目的 急性期のデング特異的抗原(NS1)の検出
Decision Level
カットオフ値が1.0以上の場合を陽性,0.5未満の場合を陰性とする.カットオフ値が0.5以上1.0未満の場合を判定保留とする.発症後1週間まで(発熱期)と,それ以降(解熱期,回復期)で判断が異なる.回復期ではNS1は陰性である
●陽性
[高頻度]デングウイルス感染
●陰性あるいは判定不能,判定保留
[高頻度]デングウイルス非感染 [可能性]偽陰性は否定できない.たとえば,発症後1週間以降の回復期(解熱期)では血中ウイルス量が減少するので陰性になることがある [対策]最寄りの保健所に相談のうえ,血液・血清を地方衛生研究所または国立感染症研究所に送付し,デングウイルス分離,核酸検出検査などの行政検査を依頼する.あるいは,抗デングウイルスIgM・IgG抗体検出を試みる.黄熱,日本脳炎,チクングニア熱,ジカ熱,ウエストナイル熱,セントルイス脳炎,マラリアなどの可能性を検討する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
デングウイルス感染細胞内でNS1が合成され血中に放出される.一般的には,第2病日から検出可能で第9病日までには検出される.初感染でも再感染でも陽性になる.4つの血清型すべてを検出できる.他のフラビウイルス(黄熱,日本脳炎,ウエストナイル)と交差しない.
[関連する検査]
デングウイルス抗原・抗体同時測定(検体は血清,全血)では,NS1抗原以外にIgG抗体とIgM抗体の定性検出ができ,しかも迅速である.
採取保存
採血後,24時間までは冷蔵,その後は-20℃で保存.
保険注意
①「国立感染症研究所・蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第5版)」に基づきデング熱を疑う患者が,当該患者の集中治療に対応できる届出を行っている保険医療機関に入院
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