基準値
・定性PCR法:検出せず
・リアルタイムPCR法:100コピー/mL血清 未満
測定法 定性PCR法,リアルタイムPCR法
検体量 血清0.5~1.0mL
日数 3~14日
目的 ヒトパルボウイルスB19感染症の診断
Decision Level
●定性PCR法:増幅,リアルタイムPCR法:100コピー/mL血清 以上
[高頻度]小児の伝染性紅斑(リンゴ病), 成人の伝染性紅斑(関節炎や皮疹) [可能性]溶血性貧血患者における重症貧血発作(aplastic crisis),免疫抑制者および免疫不全者における慢性貧血(赤芽球癆),妊娠早期に母体が初感染した際の胎児感染など [対策]血液中のウイルスゲノムDNAを増幅して検出するPCR法は現在のウイルス感染を示す有用な診断法であるが,保険適用されていない.定性PCR法はウイルスの存在の有無を判定する方法で,感度を上げるためにプライマーを変えて,2回のPCRを行うnested PCR法が用いられてきた.近年では,増幅産物に蛍光色素で標識したプローブを対合させ,ウイルス量を自動で定量するリアルタイムPCR法が多く用いられる
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
ヒトパルボウイルスB19は飛沫および接触感染により伝播する.ウイルスは骨髄の赤芽球前駆細胞に感染して破壊するため,赤血球の産生が低下する.感染後7~10日でウイルス血症となり,発熱・筋肉痛・倦怠感などの感冒様症状が生じる.感染後14~18日頃になると小児では両頬が赤くなり,その1~2日後に肩から腕・太腿にレース状あるいは網目状の発疹が出現する(伝染性紅斑).発疹は7~10日で消退し,予後良好である.成人では不顕性感染が多く,発疹も典型的ではない.関節痛がみられることが多く,持続することもある.発熱期にウイルス量は最大となり,ウイルスは血液,鼻汁,咽頭ぬぐい液などに存在する.抗体の増加ととも
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