診療支援
検査

ヒトパピローマウイルス〔HPV〕ジェノタイプ判定   2,000点
human papillomavirus genotyping
藤井 多久磨
(藤田医科大学主任教授・産婦人科学)

基準値 陰性


測定法 PCR-rSSO


検体量 子宮頸部擦過物適量


日数

3~6日(LSI),3~6日(BML),4~6日(SRL),4~12日(保健科学研究所)


目的 子宮頸部擦過細胞を用いた高リスクHPV型判定


Decision Level

●HPVジェノタイプいずれかの型(16,18,31,33,35,39,45,51,52,56,58,59,68)の検出

[高頻度]高リスク群13種のHPV(16,18,31,33,35,39,45,51,52,56,58,59,68型)のいずれか,もしくは重感染 [対策]いずれかの型が陽性であった場合,臨床診断などを参考に患者管理を行う.特に子宮頸癌の発生と関連の深い8種(16,18,31,33,35,45,52,58型)の高リスク群のHPVが陽性であった場合には慎重な経過観察もしくは臨床的な判断で適切な介入を考慮することが望ましい.例として,組織診にてCIN1と診断され,HPV16,18,31,33,35,45,52,58型が検出された場合,4~6カ月ごとの細胞診によるフォローアップ,2回連続細胞診陰性であれば通常の検診スケジュールに戻る.上記以外のHPVもしくは陰性の場合,12カ月ごとの細胞診によるフォローアップを行う.組織診にてCIN2と診断され,HPV16,18,31,33,35,45,52,58型が検出された場合,3~4カ月ごとの細胞診・コルポ診によるフォローアップを行い,妊娠女性を除いて直ちにレーザー蒸散・円錐切除術も容認する.上記以外のHPVもしくは陰性の場合,6カ月ごとの細胞診によるフォローアップ,2回連続細胞診陰性であれば通常の検診スケジュールに戻る


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 生検にてCIN1,2と診断された患者の子宮頸腟部の擦過細胞から検出される13種類のHPVは子宮頸部発癌のリスクと考えられている.

 特に,HPV16,

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