基準値
・4.0ng/mL以下(RIA)
・4.0ng/mL以下(IRMA)
測定法 EIA,IRMA,RIA,TR-FIA,CLIA/CLEIA
検体量 血清0.3~0.5mL
日数 1日
目的 前立腺癌のスクリーニング・臨床指標
Decision Level
●高値(増加)
[高頻度]前立腺癌 [可能性]前立腺肥大症,急性前立腺炎,尿路感染症,尿閉 [対策]前立腺触診を行う.癌が疑われる場合には生検を行い,病理診断を得る.前立腺生検により,PSA4.0ng/mL以上10ng/mL未満で約25~30%に前立腺癌が検出される.PSA10ng/mL以上では約50~80%の検出率が報告されている.PSAが4.0ng/mL未満でも約15%程度に前立腺癌が発見される
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
PSAは前立腺上皮より分泌される分子量約34,000の糖蛋白質でセリンプロテアーゼに属する.
前立腺円柱細胞膜,基底細胞膜の構築が前立腺癌細胞の浸潤により破壊され,管内PSAが前立腺組織に拡散し循環血中に増加してくる.もしくは前立腺癌,前立腺肥大症ではPSAを貪食したマクロファージや好中球が肝臓で処理されるために血中濃度が上昇するといわれている.
PSAの発現はアンドロゲンにより調節される.
血清PSA値は前立腺癌の診断と経過観察に非常に重要な腫瘍マーカーであり,癌の増殖に伴って指数関数的に増大するといわれている.
■臨床的意義
●前立腺癌のスクリーニング
前立腺癌は高齢者に多い癌であり,そのスクリーニングでは年齢を考慮しなければならない.日本でも高齢男性における不必要な生検の実施を減少させると同時に,若年男性における前立腺癌の検出率を向上させるため,検診における年齢層別の基準値設定が推奨されている.前立腺癌の単独の予後因子としては,血清PSA測定が直腸診や超音波検査よりも優れている.しかし,PSA検査と直
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