診療支援
検査

急性ウイルス肝炎
中山 伸朗
(埼玉医科大学准教授・消化器内科・肝臓内科)
持田 智
(埼玉医科大学教授・消化器内科・肝臓内科/診療部長)

病態

 各種ウイルス感染を原因とする急性肝炎


異常値

・AST,ALT 高値を示す

・プロトロンビン時間 80%以下ないしINRが1.3以上の場合は肝炎の重症化を考える

・ビリルビン 黄疸をきっかけに来院することが多い.AST,ALT低下後にも上昇が遷延する

・IgM型HA抗体 A型肝炎で陽性

・HBs抗原 B型急性肝炎でも,B型肝炎ウイルスキャリアの急性増悪でも陽性となり,鑑別が必要

・HBs抗体 B型急性肝炎の寛解期で陽性化するが,重症例では来院時にすでに陽性化している場合がある

・IgM型HBc抗体 急性B型肝炎で高力価陽性,B型肝炎ウイルスキャリアの急性増悪では陰性ないし低力価陽性

・IgG型HBc抗体 HB型急性肝炎で低力価陽性,B型肝炎ウイルスキャリアの急性増悪では高力価陽性

・HCV-RNA,HBV-DNA ウイルスの直接検出

・HDV抗体 B型肝炎にD型肝炎が共感染している場合に陽性であるが,日本

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