不眠とは
定義
不眠とは,入眠困難や睡眠維持の困難,睡眠の質の低下を認め,それに伴って疲労感,注意・集中力の低下など,日中の機能障害を認める自覚症状である.
具体的な不眠症状としては,入眠障害,中途覚醒,早朝覚醒,熟眠感の欠如の4つに大きく分けられる.睡眠時間,睡眠スタイルには個人差があり,たとえば6時間以下の睡眠ですむ短時間睡眠者もいる.睡眠時間だけからでは睡眠障害と診断することはない.
患者の訴え方
患者は「寝つきにくい」「夜中に目が覚めて,それから眠れない」「寝た感じがしない」「寝床に入るとかえって目がさえてしまう」などと訴える.ほかに「トイレに何度も起きてしまう」「足がむずむずして眠れない」など,身体症状があるために不眠があると訴えることもある.
一方,「昼間,眠気が強い」「すぐにうとうとしてしまう」と過眠を訴える人のなかには,夜間睡眠の不足を認める場合が多い.
患者が不眠を訴える頻度