リンパ節腫脹とは
定義
リンパ節腫脹とは,リンパ節の大きさや数が異常に増した状態を指す.リンパ節に原発する疾患に起因することと,感染症や腫瘍など他疾患に随伴する場合がある.表在性のリンパ節腫脹は体表から触知できるが,深在性のものは超音波検査,CT検査,MRI検査などで確認する.
リンパ節腫脹は局所に限局している場合と,全身性の場合がある.
患者の訴え方
頸部や鼠径部などのリンパ節が腫れてきたなどと訴える.「ぐりぐりする」などと表現する患者もいる.自発痛や圧痛を訴えたり,皮膚表面が赤くなっていると訴えることもある.
患者がリンパ節腫脹を訴える頻度
リンパ節腫脹のみを主訴に受診してくるのは悪性リンパ腫の場合などで,頻度は低い.
発熱や,口内炎・皮膚炎などに伴ってリンパ節腫脹に気づくことのほうが多い.
症候から原因疾患へ
病態の考え方
リンパ節は,頸部,腋窩,肘部,鼠径部,膝窩などの表在で触知することが多