疾患を疑うポイント
●腹部症状は腹痛,下痢をきたすことが多く,大半の症例で末梢血の好酸球増多を伴う.
●約半数の症例で気管支喘息を中心とするアレルギー性疾患の合併をみる.
学びのポイント
●本症は,食事抗原などに反応して消化管でのIL-5,IL-13,IL-15,eotaxinなどのサイトカイン産生により,好酸球やマスト細胞が活性化され消化管傷害をきたすアレルギー性疾患と考えられている.
●特徴的な内視鏡所見はなく,粘膜に炎症の主座がある場合でも好酸球浸潤がとらえられない場合があるため,複数箇所から生検組織を採取する必要がある.
●副腎皮質ステロイド剤が奏効するが,減量・中止に伴い再発することが多い.
▼定義
食物などをアレルゲンとして慢性に消化管傷害をきたすアレルギー性疾患で,好酸球性食道炎と好酸球性胃腸炎(eosinophilic gastroenteritis)に分類されている.本項では構成上の都
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