疾患を疑うポイント
●腹部CTおよびMRIの画像読影の際に,副腎に注目する.胸部CT検査でも撮像範囲の下端に副腎領域が含まれており,副腎偶発腫瘍の有無のチェックが可能.放射線科医は,画像読影の際に,ルーチンで副腎偶発腫のチェックを行っている.
●疾患の定義上,副腎疾患を疑って撮影された画像検査で副腎腫瘍が指摘された場合は,副腎偶発腫とはよばない.
学びのポイント
●近年,人間ドックを含め,日常臨床ではCTなどの画像検査が多用されるようになっており,それに伴い,副腎偶発腫が指摘される症例が増えている.
●多くは良性腫瘍かつホルモン異常を伴わない非機能性腫瘍であるため,手術をせず経過観察が可能.一方で,手術が必要な症例も含まれており,診療のアルゴリズムを理解してきちんとマネジメントする必要がある.
▼定義
副腎疾患の評価以外の目的で撮影された画像検査にて指摘された副腎腫瘍.
▼病態
画像検査上の診断名であり